スタッフ §
- 放送局: フジテレビ系 (世界名作劇場)
- 放送期間: 1984年1月8日から同年12月23日
- 原作:アウニ・ヌオリワーラ
- 製作:本橋浩一
- 製作管理:高桑充
- 企画:佐藤昭司・久保田栄一(フジテレビ)
- 脚本:宮崎晃
- キャラクターデザイン:高野登
- オープニング作画:竹松一生・森友典子
- エンディング作画:佐藤好春
- 美術(監督):阿部泰三郎
- 背景:スタジオロフト・スタジオSF・スタジオアクア
- 彩色:スタジオロビン
- 美術助手:石野真由美
- 録音監督:小松亘弘
- 音楽:冬木透
- 撮影監督:黒木敬七
- 撮影:トランスアーツ 鳥越一志・杉山幸夫 他
- 編集:瀬山武司
- 現像:東洋現像所(現:IMAGICA)
- 色指定・仕上検査:宇野薫
- タイトル:道川昭
- 録音制作:映像音響システム(現:サンオンキョー)会田昌克
- 整音:田中英行
- 効果:松田昭彦(フィズサウンド)
- 監督助手:杉村博美 他
- プロデューサー:松土隆二(日本アニメーション)
- 監督:斎藤博
- 制作協力:KLMオランダ航空
- 企画・製作:日本アニメーション株式会社
- 制作:日本アニメーション・フジテレビ
WikiPediaより
概要 §
フィンランドの少女カトリは、母がドイツへ出稼ぎに行ってしまいましたが、戦争に巻き込まれて音信不通になってしまいます。その後、成長したカトリは祖父母を助けるために、お屋敷に家畜番として奉公に出ます。
感想 §
当時はまだ「おしん」ブームであり、この作品は「フィンランド版おしん」として宣伝されていたようですが、中身はまるで別物です。
後ろ向きに時代に翻弄されて耐える女ではなく、むしろ前向きに時代を切り開いていく話です。
中身の凄さは絶品です。音楽は、フィンランディアと少数の楽曲を使用しているだけ。しかし、フィンランドの魂がこもっています。そして、家畜番の話がいつの間にか女性の自立や、フィンランドの独立運動とも絡んでいきます。理解のある雇い主もいれば、カトリの自立の障害になる相手も出てきます。
特に素晴らしいのが、まだ子供のうちから奉公に出ることになった境遇でありながら、明るく前向きに生き、勉強を続けて最後には、刺繍を自慢する田舎娘に対して「それは機械で縫っただけ。本物の刺繍というのは」と自分の持っていたハンカチを見せるぐらいです。
それから、犬の扱いがいい。いるだけのマスコットでもペットでもなく、実際に家畜の番をする役に立ってくれます。
しかし、これだけ素晴らしい作品ですが、実は原作通りではなく、ほとんどアニメのオリジナルだそうで。
もう1つ、あまりに日本では無名の原作なので今ひとつ盛り上がらなかったという印象が残っていましたが、あるとき「名劇」のファンサークルで聞いてみたところ、うちでも1番人気ですと言われて驚いたことがあります。
ちなみに、私もDVDを全話持ってます。(それだけDVD買ってるアニメは実は数えるほどしかない)
監督:斎藤博と脚本:宮崎晃のゴールデンペアが作った、名劇最高峰の作品はまさにこれなのでしょう。